2025/12/19 17:30

ー日本から発信できる“美しさと機能”。それがGAWAの魅力ー
アバロン・ヒルサイドファーム所属/動物取扱責任者
幼い頃から馬と共に過ごし、競技・育成・指導のすべてに携わってきた。
現在はクラブ運営の中心的存在として、馬術の技術だけでなく、美意識やライフスタイルの発信にも力を注いでいる。
── まず、GAWAを知ったきっかけを教えてください。
橋口:
きっかけは、GAWAの代表であるおりえさんとは元々友人で、彼女がアクセサリーブランドをスタートした時に「見て見て!買って!」と熱心に勧めてくれたことなんです(笑)。
アクセサリーのデザインがすごく素敵で、素材の質感も良くて、日本製なのが良い。
実際に身につけてみたら、軽くて動きやすいのに華やかさがあって、特にロゴがかわいい。それ以来結構な頻度で愛用しています。
馬場でも普段でも違和感がなくて、着けているとちょっと気分が上がる。
GAWAは、“少し特別な時間にしてくれる”ブランドだと思います。
── GAWAはアクセサリーから始まり、今後は乗馬のアイテムも展開していきます。ブランドとしての印象を教えてください。
橋口:
GAWAは最初、アクセサリーのブランドだったんですよね。
「身につける喜び」や「小さな美しさ」を大切にしてきたブランドだと思っています。
でも、乗馬という自分たちの生活の中で“こんなものがあったらいいな”という思いが自然に形になって、それが今のソックスやスーツケースにつながっている。
この流れがすごく自然で、GAWAらしいなと思います。
乗馬の世界って、どうしても“機能重視”が多くて、便利だけどあまりおしゃれじゃないものが多いんです。勿論逆のパターンもあります。でもGAWAは、機能の中にもちゃんとデザインがある。
“身につけて美しい”“使って気持ちがいい”という感覚があって、それがすごく新鮮でした。
── 今回の撮影では、スーツケースとソックスの両方を使っていただきました。
まず、スーツケースを使ってみての印象はいかがでしたか?
橋口:
“これ、欲しい!” と思いました(笑)。
今まで、長靴・ヘルメット・鞭・鏡・ショートブーツ……って、全部別々に持ち歩くしかありませんでした。でもGAWAのスーツケースはそれを全部ひとまとめにできる。しかも思っていたより軽くて、開けたときに中が整理しやすい。
試合の準備や片付けって本当にバタバタするんです。自分だけでもバタバタするのにクラブの会員さん達の準備や片付けも確認しなくてはいけない。このスーツケースがあるだけで“心の余裕”が生まれる気がします。
まさに、“現場をわかっている人が作った”という印象でした。
── ソックスについてはいかがでしたか?
橋口:
事前に履いて試したりして、撮影の時にも履いたんですが、軽いのにちゃんと支えがあります。
「これ、すごく履きやすい」とすぐに感じました。
ブーツの中でまったくズレないし脚がしっかり安定する。長時間履いても締め付け感がないのに、足首やふくらはぎのラインがきれいに見えるのも嬉しいです。
見た目もシンプルで上品だから、競技でも普段のレッスンでもどちらにも合いますね。
“実用的なのに美しい”というのが、GAWAらしいと思います。
あえて注文を出すのであれば黒色も作ってほしいです。
── 若い頃から海外の試合を見てこられたそうですね。
日本の乗馬ファッションやギアについて、当時どのように感じていましたか?
橋口:
昔の乗馬ファッションは、正直“おしゃれ”という感覚があまりなかったです。某ブランドを着るくらいしか選択肢がなかった時代で(笑)。でも海外に行くと、ウェアもギアも全部がかっこいい。デザインも機能も洗練されていて、
「どうして日本にはこういう世界がないんだろう」とずっと思っていました。
だから、GAWAのように日本から美しさと機能を発信できるブランドが生まれたことは、本当に嬉しいし、ちょっと感動しました。
やっと“日本らしいセンス”を持ったブランドが出てきたと思います。
── 今後、GAWAに期待することはありますか?
橋口:
今のまま、“現場を知っているブランド”であってほしいです。華美すぎず、でもちゃんと美しい。そういう“誠実なデザイン”を大切にしてほしいです。
GAWAって、デザインも機能も無理がなくて自然なんです。乗馬って、動作のすべてが馬とのコミュニケーションなので、その妨げにならない道具を選びたい。GAWAのアイテムは、そういう“自然な美しさ”があります。
これからも日本から、世界に誇れるブランドになっていってほしいですね。
橋口由布子(旧姓:武宮)instagram
https://www.instagram.com/yuko_hashiguchi_takemiya/アバロン・ヒルサイドファームHP
編集後記
GAWAは、アクセサリーという“身につける喜び”から始まり、やがて“馬と生きる時間を支える道具”へと進化した。
橋口由布子さんは、そのどちらの世界も理解している稀有な存在だ。
彼女は、父でありレジェンドでもある人物から確かな技術と感性を受け継ぎ、今はその「継承」を自分の形で紡いでいる。
新しい世代のリーダーとして立つ彼女の姿には、“伝統を守りながら進化していく”という強い意志が見える。
それはまさに、GAWAのブランドが大切にしている在り方そのもの。
GAWAが「美しさ」と「機能の共存」を追い求め続けるように、彼女もまた、受け継いだ技術と精神を次の時代へ繋いでいく。
そしてこのインタビューの中で語られた、
「やっと日本からこういうブランドが出てきた」という言葉は、GAWAというブランドにとってだけでなく、
“日本の馬術界の未来を担う継承者たち”への、力強いエールでもある。
Interview & Edit:Orie Nakauchi(GAWA Director/Designer)