THE BIRTH
2018年、私は創業104年の歴史のある父の会社を引継ぎ、背負えない程の重圧と危機感でいっぱいでした。
海外生産の増加により売り上げ減少と共に仕入先への発注金額も減り、我が社の匠達や下請け業者の高齢化で技の継承が出来なくなってきていたからでした。
引き継いだ当初、数々のブランドのクリエイションに携わっていたものの、本物の技術、素材を理解せず仕事をしていたことを反省し、改めてスタッフや匠たちとの関係を一から築いていく事を念頭に置きながら営業をしていました。
ジェンダーレスに向かっている世の中ではあるももの自分が女性だということでやり難さも倍増した日々を過ごしていました。
時が経つにつれ、もっと自分達でアイデアを出し合ってモノ作りをしていきたいと考えるようになったと同時に、仕事の環境は大丈夫なのか?工賃は妥当か?納期に無理は無いか?利益に繋がっているのか?休日にはリラックス出来ているのか?そして最後は喜んで仕事に取り組めているのか?と疑問が出てきました。
しかし大半は売上金額を増やす為に無理をしながら注文を受けていたのでした。
そこで“残業せざるを得ない納期設定はせず、正当な工賃と利益を得る”、“見る人が見れば分かる価値のある商品づくり”そして“皆で喜ぶ”という単純であるがとても難しい事をやらなければならないという使命感からGAWAは誕生しました。
元々チベタンアクセサリーに興味があった為、少しずつですがチベットについて勉強するようになったところ、チベット族には先祖代々から老若男女問わず受け継いでいるジュエリーがあることを知りました。
家宝であるのに普段から身につけている親しみのあるジュエリー。
この相反する用途にインスピレーションを得、チベット語で“喜び”という意味のGAWAと名付けたこのブランドは、匠たちの技術の継承を考えながら最後に喜びに繋がるように、現代風にアレンジした日本発信のブランドです。
CONCEPT
【INHERITANCE ー 次世代にも受け継ぎたい】GAWAにとって大きなテーマのひとつは、日本に技を継承すること。チベット族には老若男女を問わず、先祖代々ジュエリーを受け継ぐ習慣があるという。異国から持ち込まれた装飾品は家宝でもあり、同時に日常的に身につけるものでもある。「良いものは良い」。だからこそGAWAは、つねに次世代へと受け継がれる良い商品が生まれるよう、環境づくりにも力を入れる。
【CRAFTMANSHIP ー 匠の技の集結】
異なる素材個組み合わせは、言うまでもなく、異なる技の組み合わせが必要になる。つまり、それぞれの道を極めた職人が何人もいなければならない」。さらに、膨大な時間も要とする。だが、GAWAではあえてその複雑かつ非効率な工程を選択する。匠たちが織り成す、技と技のコラボレーション。そこからしか生まれない唯一無二のアクセサリー。それが、GAWAである。【MATERIAL / TRUE VALUE ー マインドフルな素材の組み合わせ】高級な素材に特化したからといって、変わった加工を施したからといって、それが本当の価値を生み出すとは限らない。素材を吟味し、それぞれに宿る背景を知り、マインドフルな素材同士を組み合わせる。匠による加工は、その上ではじめて生きてくる。繊細な感性の積み重ね。そしてその先にある。新しい形。そこの、GAWAが信じる本当の価値がある。